<< 『寛庵にて』 | Home | 室戸岬から >> |
閑話休題 | |
この一ヶ月の間に内藤氏と二度、旅に出た。 ![]() 「突然、雨が降ってきたんでお堂の軒下で雨宿りをしてたのね。しばらくして雨が上がって、陽がさしてきたんで蓮池にカメラをかまえたら、これが撮れたの。」 葉脈の透けて見えるグリーンの広大なグラデーションの間にブルーの水面が揺れている。その真ん中に凛とした蓮の蕾が立っている。 尋常な一枚では無い。 「偶然ですか。」 「そう。偶然。」 氏は、『観自在』についてそう断言された。 愛念愛思胸次を苦む、 詩文忘却して一字無し。 唯だ悟道あり道心無し、 今日猶お愁う生死に沈まんことを。 一休宋純のこの詩はひょっとすると法金剛院の蓮池の傍らで雨宿りをしながら浮かんだものかともおもった。 |
|
投稿者 renkagabo : 2006/09/02 14:13 | コメント[0] |
コメント追加
|