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2016/02/19 13:17 | 印刷

○木蠟(もくろう)

 日本の東海地方以西、台湾、中国、東南アジアなどに分布するウルシ科の落葉小高木ハゼノキ(Rhus succedanea)やヤマハゼ(R.silvestris)の果実から得られるロウ状の物質を用いる。中国ではハゼノキの根を林背子というが、あまの果実は薬用にしない。

 かつては果実から木蠟をとるために広く栽培され、木蠟はロウソクやポマード、織物のつや出しなどに利用された。幹や枝にアレルギー性物質を含むため、汁液が肌につくとウルシかぶれに似た皮膚炎が生じる。

 ロウを製する方法は室町時代にすでに中国から日本に伝わっていたが、それとは別に江戸中期に沖縄を経由して薩摩にも伝わり、九州各地でハゼノキが盛んに栽培されるようになった。

 ロウの作り方は、まず採取した果実をせいろうで蒸して爛らかせ、臼でついて生蠟とする。さらに太陽光線でさらすと晒蠟(白蠟)になるが、これを木蠟という。

 成分は主にパルミチン酸のグリセリドである。医療用には蜜蠟の代用として軟膏、坐薬の基剤として用いる。ハゼノキの根皮(林背子)を煎じたものは止血や腫れ物の解毒に用いる。

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