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2014/12/25 9:42 | 印刷

○ベラドンナ

 西アジアを原産とし、ヒマラヤの山岳からイラン、ヨーロッパ中南部に分布するナス科の大型多年草ベラドンナ(Atropa belladonna)の葉をベラドンナ葉、根をベラドンナ根という。

 ベラドンナとは「美しき(ベラ)婦人(ドンナ)」という意味で、中世ヨーロッパの婦人が瞳を大きく見せるために点眼薬として用いたことに由来する。学名をアトロパ・ベラドンナというが、アトロパとはギリシャ神話の運命の糸を断ち切る女神、アトロポスにちなむ。

 ヨーロッパでは古くからマンドラゴラと並んで「悪魔の草」と呼ばれる猛毒の植物で、しばしば毒薬に使用された。毒含量は開花期に特に多い。

 成分にはトロパンアルカロイドのヒヨスチアミン、アトロピン、ベラドニン、スコポラミンなどが含まれ、副交感神経遮断作用がある。このため平滑筋や気管支の弛緩、散瞳、分泌抑制などがみられる。ベラドンナの根や葉の粗末をベラドンナエキスといい、アトロピンの製造原料とする。

 古くから鎮痛、鎮痙、止汗、散瞳、催眠薬として用いられている。なおシーボルトは日本のハシリドコロ(Scopolia japonica(生薬名:ロート根))を誤ってベラドンナと鑑定したと伝えられている。

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