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2014/09/24 10:11 | 印刷

○白僵蚕(びゃっきょうさん)

 カイコガ科のカイコの幼虫が白僵菌に感染し、白く硬直して死んだものを乾燥して用いる。養蚕は4000年以上前から中国で始められ、日本にも3世紀までには伝えられたとされている。繭を取り去った後のカイコの蛹は、古くから養蚕している地方で食用にもされ、現在でも長野県で蛹の佃煮の缶詰が作られている。

 カイコの病気に幼虫の体内にカビの一種である白僵菌が寄生する硬化病(オシャリ病)というのがある。湿度が高いときに発病するといわれ、これに冒されると幼虫は食欲が低下し不活発となり、体色が赤味をおびて死んでしまう。死んだカイコは硬くなり、翌日頃から表面に白い菌糸が現れ、やがて全体が白い糸で覆われてしまう。この幼虫の死体を白僵蚕という。

 養蚕家の最も恐れている病気であるが、中国では菌をカイコに接種して白僵蚕を作っている。また近年、サナギ(蚕蛹)に接種した白僵蛹を白僵蚕の代用品として用いることもある。

 体表の白い粉にはシュウ酸アンモニウムが含まれ、白僵蚕自体にはバッシアニンという黄色色素が含まれている。薬理学的には鎮痙・催眠作用が知られている。漢方では解表・止痙・化痰の効能があり、風熱による発熱や頭痛、咽痛、風痰による痙攣や卒中、風疹による搔痒感などに用いる。

 顔面の丹毒や扁桃炎、耳下腺炎などには薄荷・牛蒡子などと配合する(普済消毒飲)。癲癇などによる痙攣や意識障害、小児のひきつけには沈香・天麻などと配合する(沈香天麻湯)。中風による顔面神経麻痺や半身不随などには紅花・棕欄葉などと配合する(強神湯)。脳卒中の後遺症や手足のしびれ、関節の痛みなどに烏薬・麻黄などと配合する(烏薬順気散)。なお、カイコの糞は蚕沙、カイコの脱皮は馬明退と称して生薬に用いる。

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